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2. 治療薬としてのマリファナ

【神話】

 マリファナには治療薬としての効果はない。それよりも安全で効果の高い医薬品が存在している。これにはマリファナの主要な有効性分THCを合成したもの(米国でマリノールという名前で商品化されている)も含まれる。

 
「マリファナが化学療法に有効であるという証拠など存在しない。ほかに有効な医薬品が数多く存在しており、マリファナの使用に関するの研究を推し進める必要もない」---麻薬取締局(1994年)

「治療薬としてのマリファナの喫煙は認められない。……医療マリファナの問題は、病気や死に頻している人々を無慈悲にたぶらかす年老いたヒッピー、弁護士、マリファナ愛好者らによって入念に練り上げられた運動だ」--- ミシガン州麻薬取締政策局(日付なし)

「短期記憶に与えるマリファナの影響を考えると、…マリファナを使うことによって、患者が生命維持に必要なほかの医薬品を摂取するのを忘れてしまう危険性がある」---習慣性疾患ジャーナル(1995年)

「ドラッグを支持する団体がマリファナの一般使用を合法化するための戦略の一つとして、…慢性的な病気を持つ患者の苦痛を利用している」---国際ドラッグ監視隊(日付なし)

「国家が全力を挙げて向精神ドラッグを使用しないようにティーンエイジャーを教育しようとしている最中に、マリファナが治療薬だと告げるなど…若者にこれほど悪影響を与えるメッセージはない」---麻薬取締政策局長バリー・マッカフリー(1996年11月15日)


【事実】
 がんの化学療法により誘発される吐き気の抑制、エイズ患者の食欲増進、緑内障患者の眼内圧の低下にマリファナが有効であることが確認されている。マリファナには神経性障害患者の筋肉のけいれんを緩和するという明らかな証拠もある。処方により入手できる〔米国の場合〕合成THCカプセルは、多くの患者にとってマリファナを喫煙するほどには効果がない。純粋なTHCはマリファナを喫煙した場合と比べて、不快な向精神作用が生じる可能性が高い。違法であり、逮捕や投獄のリスクを負っているにも関わらず、今日では多くの人々がマリファナを治療薬として使用している。
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