マリファナにまつわる神話と真実 [目次] [前へ] [次へ]

20. マリファナ使用の防止

【神話】

 マリファナの使用は防止できる。1980年代にはドラッグ教育と防止プログラムの実施により、マリファナの使用が減少した。それ以降、我々の関心がうすれてしまい、マリファナの使用は再び増加している。現在の反マリファナのメッセージを拡大し強化することによって、若者の試用を食い止めることが可能だ。

「マリファナの使用を思いとどまらせるために一致団結して努力しなければ、…あっという間にマリファナを再流行させてしまうことになりかねない」
---薬物濫用耽溺センター(1995年)

「我々はアメリカをドラッグのない社会の実現に向けて全力をあげている。そのためなら何でもやる」
---麻薬取締政策局長リー・ブラウン(1995年7月)

「十代の若者の間でのドラッグ使用の増加に対する答は、絶対に使わないというメッセージを核とする新しい防止処置の実施だ」
---ワシントンポスト(1996年5月26日)

「アメリカ国民にマリファナ使用の危険性を教育するために、我々は腕をまくり上げて仕事にとりかからねばならない」
---保健社会福祉省長官ドナ・E・シャララ(1995年)

「メディアを通じて今の2倍から3倍の努力をすれば、…3年以内にはマリファナ問題の重荷から解放されるだろう。そう予言してもいい」
---ドラッグ・フリー・アメリカ(1996年9月3日)

「ドラッグのないアメリカは十分に実現可能なところにある。…我々は需要を削減する方法を学んできた」
---マセア・ファルコ『ドラッグのないアメリカ実現に向けた実行計画』(1992年)


【事実】
 反ドラッグを訴えるメッセージがドラッグに対する若者の興味を失わせるという証拠はない。学校やメディアを通じた反ドラッグ運動はドラッグをより魅力的なものにしてしまうことさえある。若者の間でのマリファナ使用は1980年代に減少し、1990年代に入ってから増加しはじめた。こうした増加は、若者がアメリカ史上最も大々的に行われた反マリファナ運動を目の当たりにしているにもかかわらず起きている。ほかの多くの国々のドラッグ教育プログラムは「危害の削減」に基づいており、これはドラッグを使用を試みる若者が被る可能性のある危害を削減することを目的としたものである。
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