カンナビスト・サロン 過去ログ
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大麻=堕落論

12/19(火) 12:47:29 ボング 質問1
カンナビストの皆さんは、大麻が今現在日本に置いて禁止されてる
最大の原因は何だと思われますか?

12/20(水) 15:24:08 麻生 質問1について
 ボングさん、こんにちは。
「大麻が今現在日本に置いて禁止されてる最大の原因」は何だとのこと。基本的であり、かつ核心に迫る問いかけですね。
 それは大麻が乱用薬物(だと国が認識している)というところに帰結します。国は薬物乱用を取り締まるために「薬物五法」を定めていますが、そのなかに「大麻取締法」も入っています。
 ちなみに「乱用」とは、「薬物を、社会的許容範囲から逸脱した目的や方法で、自己使用することをいう」そうです(鈴木陽子『麻薬取締官』……この本の著者は元厚生省の麻薬取締官をしていた人で、取り締まる側の人の考え方や世界観を理解するのにはいい本です。薬物について記述には事実誤認が多いのですが)。
 ですから大麻が乱用薬物ではないということが明らかになれば(つまり、国がそれを渋々でも認めるような状況になれば)、禁止されなくなります。
 最近の幾つかの大麻事件の判決文を見ていくと、大麻が乱用薬物ではないということを明らかにするためには、結局、「安全性」と「社会的認知」の2点が鍵になっていると思います。そのあたりのことは「Cannabis News」の4号などにも載っています。

01/06(土) 13:08:37 JB 違法なわけ
必死になって働かないと日本の地位はすぐに下落します。
労働力以外はほとんどなにもない貧しい国です。今日では心まで貧しい。
大麻はなまけものになるようです。言葉を変えればめんどくさがりなります。
経済からみるとマイナス、いまの日本には邪魔なものなんでしょう。
でも立ち止まってゆっくり生活を考えさせてくれます。
ガツガツしたい人には無縁のものでしょうね。これはあくまで医療分野をのぞいたわたしの経験と考えです。

01/07(日) 09:55:00 しおまねき Re:違法なわけ
初めまして、しおまねき申します。年末から参加させて頂いてます。m(__)m
JBさんについての意見ですが、

>必死になって働かないと日本の地位はすぐに下落します。
これは、農耕社会から続いてきた幻想だと思います。
私はどうせなら落ちるとこまで落ちて、もっと精神性へとみんなの目が
向けば、大麻の有効性も発揮できるのじゃなかな〜などと考えています。
表面的な経済の価値よりも、E.F.シューマッハーが
「スモールイズビューティフル再論」で唱えているように、物質至上主義や
科学技術万能主義を超えた人間の身の丈に合った「精神性」のある
経済にみんなの価値がシフトしていけばなど考え、
そして、今の日本の経済が行き詰まっているこの時期が真にいい機会となればな〜
などと思ってもいます。

>労働力以外はほとんどなにもない貧しい国です。今日では心まで貧しい。
「今日では心まで貧しい。」と言う部分には大賛成ですが・・・
私は、日本の育んで来た文化や精神性は世界に対しても誇れるものだと思って
います。そしてこの事こそ守り発展させなければいけないのでは?

>大麻はなまけものになるようです。言葉を変えればめんどくさがりなります。
一時的にはそのようになるのも否めませんが、マクロ的には単純労働には使えるし
気分転換にもなるし、プラスの部分を活用するようにしたら、より有効性が生かされるような気がするのですが。
皆さん、如何思われますか?

01/07(日) 17:17:39 日鷲 大麻と堕落
JBさん、しおまねきさん初めまして。

大麻に関わらず、違法薬物にある嫌悪の概念とは「堕落」ではないでようか。
それにはもちろん酒やタバコにもついても言えます。酒の飲み過ぎやタバコの吸いすぎにも
同じように「堕落」のイメージがあります。大麻には、酒やタバコのように「嗜む」という概念より
「陥る」「依存する」という見られ方が強いと思います。「違法薬物=依存性」という観念が
いまだに根強くあるのでしょう。一般的に嗜好品に対して「精神依存」「肉体依存」という考え方が備わない限り、
大麻はいつまでたっても麻薬の一員のままでしょう。

酒やタバコは摂りすぎれば「堕落」の要因ですが、大麻は摂ればそのまま「堕落」に結びつけられます。
「堕落したっていいじゃないか」という考え方では、恐らく市民権は得られないものと思います。
しかし、実際は「堕落」に通じるものとは言い切れません。幸いにも大麻のモデル国オランダの例を
我々は見ることができ、オランダが堕落した国でないことは周知の事実でしょう。
いや、個人的にはオランダは、各分野での先進国とも思います。
オランダは文化の面でも民族の面でも違う。だから日本と比較対照できるものではないかもしれません。
しかし大麻がどういうものかという目安にはなるでしょう。人を堕落させ国家を疲弊させる怖ろしい麻薬でないことは確かです。

「人に迷惑かけないのだからいいだろう」という考え方も如何なものかと思います。
個人といえども人との関わり合いを無視できない世の中で、個人の尊厳だけを優位に考えていては
心のつながりさえ否定することに成りかねません。現代にみられる心の貧しさが
そこに現れてはいないでしょうか。

大麻に関わる問題は「誤解」というすり込みの一語にすぎるものと思われます。
私は大麻に関する規制緩和の理由付けに、「個人の自由」という論点で求めるのは反対です。
それでは恐らく門戸は開かれないだろうし、たとえ開かれたとしても、そこには退廃した人間関係が
横たわっているがために認められたとしか思えないからです。

真実を流布し承知していただく。これしかないのではないでしょうか。

01/08(月) 23:42:17 無動機症候群
大麻を吸うとなまけものになるというのは、「無動機症候群」と呼ばれている問題です。
確かに大麻を吸っている時はなまけものになるというか、めんどうになるというか、とても仕事などする気にはならないでしょう。
しかし、通常、大麻を吸うのは仕事を終えてゆっくりとしたい時であり、リラックスするが目的でもある訳ですから、これを「なまけている」とは言えないでしょう。
もちろん、一日中仕事をしないで大麻を吸っている人は例外です。
また、もともとなまけものだった人が暇つぶしに大麻を吸うケースもあるでしょうから、どちらが原因でどちらがその成り行きであるかを正しく評価することが必要です。
問題となるのは、普通に働いていた人が大麻を吸いはじめたことにより、仕事をしなくなったり能力が落ちるケースです。
これについては、欧米などで研究されてきましたが、確たる証拠は得られていません(下記URL参照)。
逆に大麻使用者の方が学業成績や給料が良いという結果が出ているものもあります。
1980年にカナダで行われたミクロ経済を導入した実験では、大麻使用者と非使用者の間で生産量に違いは見られなかったという結果が出ています。
労働時間を比較すると、大麻使用者の方が少ないのですが、非使用者よりも生産性が高いため、最終的な生産量は同程度になったということです。
大麻使用者は大麻を吸って楽しむ時間を確保するために、非使用者よりも一生懸命に働くという解釈もできます。
ということで、大麻を吸うとなまけものになるというのは根拠のない概念です。
日鷲さんの「個人の自由」に関する意見については、論点がよく解らないので、コメントは控えさせていただきます。

01/09(火) 11:47:42 四二〇 ひまつぶし
 ガンジャを吸うのは暇つぶしでもあるけれど、何かをやる前に一服つけていくと調子がいいという、アル中に近い感覚になっていきます。ひどくなると仕事に行きたくなくて、行く前につけてしまったりしました。もし世の中がそうなってしまうと、交通事故は増えるでしょうし人為的なミスも多発してとんでもないことになると思います。すでに高速道路を走るトラッカーたちの中にはアルコールや覚せい剤の力を借りている人達もいて、いたましい事故が起きているですから。
 僕はクルマ一台潰したことがあります。

01/10(水) 01:00:22 しおまねき マリファナと交通事故
日鷲さんBさん四二〇さんはじめまして
スモーカの中にはいろんな人がいますね。(^^;
日鷲さんの「大麻と堕落」と言うことを考えていたら、
Bさんから「無動機症候群」という説明で返答がなされました。
体感的な意見として発言しようと思っていたのですが・・・・
「マリファナにまつわる神話と真実」に記載されているように
学術論文として大麻に関するいろんなことがもうすでに解明しつつ
あるのですね。大変勉強になりました。(^^;;
その中に交通事故に関する記載ももちろんありました。
勝手にですが、下にリンク入れときます。

01/10(水) 01:20:57 RE:ひまつぶし
なるほど、確かに景気づけというか、何かのイベントと関連づけて使用してしまうことはよくありますね。
映画は必ず大麻を吸ってから見るとか、セックスに大麻は欠かせないとか、休日の晩はどんなに帰りが遅くても寝る前に一服しないと気がすまないとか。。。
これがさらに進み、大麻を言い訳に使ったり、逃避の目的に使うようになってくると問題です。
しかし、大麻を逃避の目的に使うかどうかは、大麻そのものの特性ではなく、本人の性格やその時に置かれている状況によるところが大きいのではないでしょうか。
つまり、大麻がなかったとしても何か別のものに頼ってしまう可能性が高いと思うのですが、如何がでしょうか。

01/10(水) 01:29:06 個人の自由
掲題の件についてもう一度よく考えてみました。
日鷲の指摘でよくわからなかったのは、
「人に迷惑かけないのだからいいだろう」という考え=心のつながりの否定
という部分でした。
私のイメージする「他人への迷惑」とは、直接的な迷惑だけでなく、間接的な迷惑(例えば、大麻を吸って怪我をしたり病気になる人が増えて保険や税金の負担が大きくなるなど)も含んでいます。
上記が必ずしも他の人を無視した意見とは取れないので、「心のつながりの否定」にはつながらなかったのです。
確かに日鷲が書かれている通り、個人の自由を訴えるだけでは大麻の自由化は実現できないでしょう。
人に迷惑をかけないというのは必要条件ですが、十分条件ではありません。
大麻を使用する正当な理由があった上で、人に迷惑をかけないという条件をクリアできて初めて実現できることだと思います。
この条件をクリアするためには大麻の安全性を明らかにすることが重要な作業の一つと認識しています。
また、大麻を使用する正当な理由については、これまであまり議論されることがありませんでした。
人が何故大麻を用いるのかを明確にするための有効な手段として、本サイトでは「大麻の効果に関するアンケート」を実施しています。
当初予定した期限をとっくに過ぎていますが、まだまだ回答が集まっていないので、無期延長の状態です。
お時間のある方は、是非、アンケートにご協力ください。

01/10(水) 13:07:02 四二〇 非合法の側面
 やっぱり合法でいつでも買って吸えるという保証がないと、明日は捕まるかもしれないという強迫観念(?)みたいなものがあって、いけるときにいっとけという気持ちになってしまいます。結局、誘惑に勝つかどうかは自分次第なんだけど。

01/10(水) 18:42:37 日鷲 「個人主義」の落とし穴
Bさんこんにちは。なんか悩ませてしまいましたかね(笑)
世に「個人主義」というのが蔓延し、「人に迷惑をかけなければ後は個人の自由」
といった題目に対して論議を呼んでいるように思います。確かに迷惑かけなければいいのですが
そこには二つの問題点が有ります。
一つに、他に対する迷惑の基準を考えるのが個人の見解によるということ。
つまり、どのように迷惑をかけないよう努力しても、個人の見解には限界があります。
客観的道義的であっても、それが個人に頼ったものであったら偏り、あるいは不十分であったりします。
表面的瞬間的には迷惑でなくても、それが全体にどう影響するのかが計り知れないわけです。
故に、他に対する迷惑は個人で考えるほど安易ではないのです。
二つに、「迷惑をかけない」とは、Bさんの仰るように最低条件であり、ある意味ネガティブでもあります。
「迷惑をかけなければ、後は個人の自由」。それだと、人を助けないのも個人の自由となります。
イヤだったらやらなくてもいい、ということです。社会生活を営む現代人が、そういう考えでは成り立ちません。
イヤでも集団という社会を考えるなら、やらねばならない義務も発生します。これは「国民の義務」といった
法的根拠に基づく概念に反するということではなく、人間としていかにあるべきかという根本の部分を指します。

お堅い言い方をしましたが、これが「個人主義」から発生する「個人の自由」というものの危うい部分です。
社会の中でそういった身勝手は認められるところではありません。勿論「基本的人権」はその範疇ではありません。
個人を尊重することは大切なことでしょう。しかし昨今に見られる義務を忘れた「個人の権利の横暴」は
社会問題にまで発展し、今でも教育の再考を国会レベルで論議されています。

「誰にも迷惑かけていないじゃん。吸うのは俺の自由だろ?」というのでは、「迷惑」と「自由」の吐き違いであり
そこに共に生きる人間への尊重を欠く態度にもなるということです。
勿論真のスモーカーがそういった論拠で「解放」を訴えているとは思っておりません。
しかし、あながち陥りやすい「個人主義」の罠でもあり、そういった論拠で訴えているのかと
世間が判断する元にもなりかねないということです。
大麻を解放するということは、我々開放論者が勝ち取ることではありません。人間社会が認めることです。
それが「ああ、みんな勝手にやるから君らも勝手にやっていいよ」というのでは、ただ退廃した社会に蔓延するのと同じです。
「そうか、これは確かにいい。有効でもある。必要かも知れない」というふうに認識されれば、全面開放までいかなくとも
認識されたことになると思うのです。

オランダを大航海時代に世界の覇者にまで持ち上げたのは、オランダ人の自由性にあり、それを崩壊させたのも
オランダ人の自由性に由来しています。その是非を問うのではなく、日本とは明らかに違う国風がそこに見られるわけです。
じゃあ、日本では、日本民族の中ではまったくその可能性がないのか、というとそうことになるとは思いません。
というのは、ゆったりとして和やかで穏やかな神妙性を持つ日本に、大麻が合っていると思うからです。
今の日本は、その「ゆったり」「和やか」「穏やか」「神妙性」を忘れてしまっているので、大麻に見向きもしないのだと思うのです。
「ゆったり」「和やか」「穏やか」「神妙性」を思い出させるか、あるいは逆に、大麻でそれを思い出させるか。
ひょっとしたら大麻の掌葉は、日本人に手を差しのばしている姿なのかもしれません。

01/10(水) 19:08:34 日鷲 大麻と堕落(再考)
「大麻の摂取は法で禁止されており、吸うと堕落する」といった社会観にある人物が
大麻に陥る動機となるものは何でしょう。それは自暴自棄だと思います。
「もうどーだっていいやあ」という人間なら、そういった社会観の中で頻繁に大麻を摂取していきます。
つまり、大麻が堕落させるのではなく、もとから堕落しているということです。

酒タバコはどうでしょう。ヘビードランカーでもヘビースモーカーでも、
社会的にその立場を保っていることはできます。その度を超えると堕落が待っていますが、
そこに陥る段階で、すでにその人物の精神は堕落にさしかかっているということです。
大麻も酒タバコと同じ嗜好品と捉えるなら、摂りすぎるようになるのは、堕落しているのと同じです。

みなさんもご存じのように、賢いスモーカー、大麻とのつきあいの長いスモーカーは
ある一定ラインでその摂取を控えます。
人生がうまくいっていても酒タバコは嗜まれ、人生がうまくいっていないと酒タバコに陥ります。
その傾向を大麻に置き換えたとしても、それは同じことです。

ただ、大麻が「堕落」のシンボルである以上、大麻は堕落した人間の友となってしまいます。
「麻薬=堕落」がその図式ならば、大麻を麻薬という認識から外すことが我々の責務なのかも知れません。

01/11(木) 02:13:59 RE:非合法の側面
なるほど、あまり聞いたことのない新しい視点からの意見ですが、確かにありがちですね。
普通なら止めておくケースでも、非合法であるが故に、このチャンスを逃すと次はいつ手に入るか解らない(あるいは長期間手元に置いておきたくない)ので無理にでも吸ってしまうと。
これもまた規制による害の一つですね。